七夕の日は雨になる確率がとても高いです。これは梅雨時期が7月7日だからんですよね〜。
この七夕に降る雨のことを催涙雨と言います。
「催涙雨」の読み方
「催涙雨」は「さいるいう」と読みます。
洒涙雨や灑涙雨とも書きます。読み方は同じ「さいるいう」です。
または「七夕雨」とも呼ばれます。
「催涙雨」の意味と由来
催涙雨は七夕の夜に降る雨を指します。
一般的には催涙雨は「雨が降ったことで天の川が溢れて織姫と彦星が会うことができなくなったた目に流した涙」や「七夕の夜に織姫と彦星が別れが辛くて流す涙」と言われています。
また、この雨は「七夕雨(たなばたあめ)」とも呼ばれることがあります。
俳句と催涙雨
催涙雨は俳句では「初秋」の季語として扱われます。現代の七夕は暦の上では夏にあたりますが、旧暦では7月7日は今の暦で8月7日頃、つまり立秋を過ぎたころに当たります。そのため、暦の上では初秋となります。
七夕という言葉自身が季語にもなりますので俳句の中ではよく使われています。
- うれしさや七夕竹の中を行く(正岡子規)
- 女の子七夕竹をうち担ぎ(高野素十)
- けんらんたる七夕竹に海が透く(山口波津女)
- 七夕や髪ぬれしまゝ人に逢ふ(橋本多佳子)
- くらがりに水が慄へる星祭(能村登四郎)
- 洒涙雨車軸を流す蘇鉄かな(飯田蛇笏 )
七夕流しは七夕の長雨
また、催涙雨ではなく、七夕の夜を台無しにするような長雨を「七夕流し」といいます。この名前は、天の川を流すほどの大雨という意味が含まれています。予報通りの長雨が続くと、これが「七夕流し」の雨となり、残念ながら七夕の夜空を見ることは難しくなります。
七夕の前日に降る雨は「洗車雨」
七夕には「洗車雨(せんしゃう)」という言葉もあります。これは七夕の一日前、つまり7月6日に降る雨を指します。この言葉は彦星が織姫とのデートのために前日に自身の乗り物を洗っている様子を表しています。もちろん、この場合の「車」は現代の自動車ではなく、牛車や馬車などの古代の乗り物を指します。
デートの前に車を綺麗に…彦星はなかなかイケメンですね!
七夕に雨が降る確率
七夕様には雨が降る…これを実感している方も多いのではないでしょうか。
七夕の時期は多くの地域でまだ梅雨です。唯一、梅雨明けしているのは沖縄くらいではないでしょうか。
そこで主要都市の七夕の雨の確率を調べてみました。goo天気を使用しました。対象期間は、2020年から1961年までの59年間です。
東京:雨の可能性は70%
東京でのデータから始めましょう。過去59年間の七夕の日に、東京が晴れたのは18回だけでした。残りの41回は雨が降ったことを示しています。つまり、東京の七夕の日に雨が降る確率は約70%です。
名古屋:東京と同じく70%の雨確率
次に、名古屋です。名古屋でも59年間で晴れたのは18回であり、残りは雨となっていました。つまり、名古屋の七夕に雨が降る確率も約70%となります。
大阪:雨の可能性がさらに高く、75%
大阪では、過去59年間の七夕に晴れたのは15回だけでした。つまり、大阪では七夕に雨が降る確率が約75%と、関東や中部に比べてさらに高くなります。
福岡:九州でも雨確率は71%
九州の福岡でも、七夕の時期にはまだ梅雨が明けていません。過去59年間で福岡が晴れたのは17回だけでした。そのため、福岡の七夕の日に雨が降る確率は約71%となります。
札幌:雨確率は他都市より低い61%
梅雨のない札幌でも、七夕の時期はそれなりに雨が多いです。過去59年間で札幌が晴れたのは23回でした。そのため、札幌の七夕の日に雨が降る確率は約61%となります。他の主要都市に比べて低いですが、それでもまだ高い確率で雨が降ります。
沖縄:例外的に晴れの確率が高い、雨はわずか4%
七夕の時期に梅雨が明けている唯一の場所が沖縄です。過去59年間で沖縄が晴れたのは54回です。つまり、沖縄の七夕の日に雨が降る確率は約8.5%となります。高確率で晴れます。つまり、織姫と彦星が出会うのであれば、沖縄が最適ということになります。
七夕の雨の確率は実際に高い
この調査から、七夕が雨の日であることが多いという体感は間違っていないことが明らかになりました。ただし、例外的に沖縄では晴れる確率が高いことも分かりました。
これはやはり七夕には雨が降ると言わざるを得ない!!ですね!!
七夕に雨が降ると織姫と彦星が出会えない、催涙雨のスピリチュアル
せっかくの七夕さま…お天気で過ごしたいものですが、この時期は梅雨と重なることもあり、なかなか青空が広がらない時期でもあります。
七夕に降る雨は「催涙雨/酒涙雨(さいるいう)」と呼ばれ、
- 織姫と彦星が出会えなかったことを悲しむ涙の雨
- 織姫と彦星が出会えたのにまた引き離されることを悲しむ雨
- 織姫と彦星が出会えた喜びの雨
の三つの意味があると言われています。
せっかくの七夕様ですから、会えなくて泣くより「会えて嬉しくて泣いちゃって、さらに別れが辛くて泣いちゃった…」と考えた方が運気が上がりそうですね!
また、「彦星が織姫に会うために船で天の川を渡り、その船をこぐ櫂からこぼれる天の川の水滴が雨となる」という説もあるんですよ〜。
韓国では七夕の雨は「織姫と彦星が出会えた喜びの雨」と言われて、とてもロマンチックな気象現象となっています。また同じ日に降る雨でも時間帯によってその意味が異なります。韓国ドラマも非常にロマンチックなものが多い国ですが、こんなところもロマンスに溢れていますね〜!
- 朝に降る雨は会えなかった一年の「嘆きの涙」
- 昼・夕方に降る雨は再会の「喜びの涙」
- 夜・明け方に降る雨は別れの「悲しみの涙」
催涙雨のスピリチュアル
催涙雨は、出会いと別れ、喜びと悲しみ、希望と絶望といった人生の極端な感情を表すスピリチュアルな象徴とも言えます。この雨が降ると、織姫と彦星の感情が地上に降り注ぎ、私たち自身の感情と結びつくと考えられています。
また、催涙雨は、人間の感情や人生の困難を乗り越える力を象徴しています。天の川を渡る織姫と彦星のように、私たちも困難な状況を乗り越え、目的を達成することができます。
このように催涙雨は、ただの雨以上の意味を持つとされ、その神秘的な物語とともにスピリチュアルな力を秘めていると言えます。
七夕の雨の日はカササギの橋を渡って
梅雨の季節、七夕の日にはしばしば雨が降ります。天の川が増水し、織姫と彦星が出会うことができない…そんな悲劇を救ってくれるのが、美しい鳥、カササギです。
中国では吉兆とされるカササギは、賢く、カラスのような姿をした美しい鳥で、彼らが雨で増水した天の川に橋をかけてくれます。このカササギの羽の橋を渡ることで、織姫と彦星は雨の日でも出会うことができると言われています。
カササギの橋は晴れている日も架かる
カササギが雨の日に橋を作ると紹介しましたが、この伝説には複数の説があります。ある説によれば、カササギの橋は晴れている日にこそ架かるとされています。
天帝に頼まれたカササギが集まり、悲しみに暮れる織姫のため、彦星と出会うための橋を作るとされています。そのため、雨の日には橋を作ることができないとも言われています。
しかし、雨の日に二人が会えないというのはあまりにも可哀想です。そんな日こそカササギの活躍を期待したいですよね!
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