スペインはアンダルシア地方の幸せを運ぶお菓子、ポルボロンのおまじないのご紹介です。スペインの有名な祝い菓子ですね!
クリスマスが近づくと、取り上げられることが多くなるこのお菓子、ポルボロン。クリスマスに食べるお菓子というわけではなく、祝い事のお菓子で年中食べているのだそうです。結婚式でもよく配られるんだそうですよ。
スペインのクリスマス菓子、Polvorón (ポルボロン)
スペインでクリスマスのお菓子といえば、「トゥロン(Turrón)」と「ポルボロン(Polvorón)」があります。
ポルボロンは徐々に浸透し、東京だと売っているお店もでてくるようになってきましたが、トゥロンの方は聞いたことがない方の方が多いでしょう。
ポルボロン(Polvorón)と並ぶクリスマスのお菓子トゥロン(Turrón)
トゥロン(Turrón)は味や硬さ、その形も様々なものが存在しますが、一般的にはナッツ類を砂糖や蜂蜜、卵白と合わせて固めたお菓子です。柔らかいタイプと硬いタイプがあり、板状のものが多いのですが、丸やケーキ状のものもあり、ドライフルーツやらチョコレートやら様々なバリエーションがあります。トゥロンは、スペインの伝統的なクリスマスのお菓子ですが、周辺のイタリアやフランス、またかつてスペイン領であったラテンアメリカの国々やフィリピンにも似たお菓子が存在しています。
トゥロン、私も一度だけ食べたことがありますが、キャラメルみたいなタフィーみたいなお菓子でした。
ポルボロン(Polvorón)と幸せのおまじない、クッキーみたいな不思議なお菓子
ポルボロン(Polvorón)はトゥロン(Turrón)と違って、落雁みたいなスノーボールクッキーみたいなクッキーみたいな不思議なお菓子です。小麦粉を一度焼き、さらにラードを使って作るこのお菓子は口に入れる前から崩れやすく、口にいれるとホロリと溶けていきます。祝い事には必ず食べられていた幸せのおまじないができるお菓子なのです!
ポルボロン(Polvorón)のレシピ
ポルボロンのレシピを知るとなぜ、こんなに崩れやすいかわかりますので、掲載しておきます。作り方これ以外にもたくさんあります。
材料
- 小麦粉125g
- ラード 65g(ラードで作るのが元々の作り方ですが、バターやマーガリンで代用可能)
- 粉砂糖 40g
- アーモンドプードル 30g
- 塩 1つまみ
- シナモン 大さじ1
- デコレーション用の粉砂糖
作り方
- 小麦粉とアーモンドプードルをよく混ぜます。
- 150度のオーブンで25分間、混ぜた小麦粉とアーモンドプードルを軽くロースロします。
- 2が冷めたら、2にラードと粉砂糖、シナモン、塩を加えてひとまとめになるようにこねていきます。
- 3の生地を25gずつに分けます。(型抜きクッキーのように平たく伸ばして型抜きする方法、アイスボックスクッキーのように棒状にしてからナイフでカットする方法でもできます。)
- 分割した生地を球体の形に整えたら、手で軽くつぶして成形します。
- 225度のオーブンで5分間もしくはポルボロンが軽く色づくまで焼きます。
- オーブンから取り出し冷まします。その間、ポルボロンを触ってはいけません。熱い間は崩れてしまうからです。
- 最後にポルボロンにデコレーション用の粉砂糖をふりかけたら完成です!
上記の作り方で私もチャレンジしてみたのですが(ちなみにラードで作るのがなんとなく気持ち悪くて無塩バターで作りました)、なんかおかしなものができました…。なぜかガチガチで崩れなかったです…。
NHK「グレーテルのかまど」のポルボロンのレシピ
2018年12月3日の「グレーテルのかまど」でポルボロンが放送されたみたいです!このお菓子、もっと有名になってほしいな!
自作しようとしたらめちゃ難しかったですが、買うならできるもん!
直径3.5㎝、約16個分のポロボロンのレシピ
必要な材料
- 薄力粉: 100g
- ラード: 50g
- 粉砂糖: 35g (加える用), 適量 (最後に振りかける用)
- アーモンドパウダー: 25g
- シナモンパウダー: 小さじ1/2
準備
- ラードは室温に戻しておきます。
- 粉砂糖はふるっておきます。
- アーモンドパウダーもざるや目の粗いふるいでふるっておきます。
作り方
- フライパンに薄力粉を加え、弱火から中火で混ぜながら炒ります。焦がさないように注意します。
- 薄力粉がほんのり色付いたら、火からおろし冷まします。
- ラードに粉砂糖を加え、よくすり混ぜます。
- アーモンドパウダーとシナモンパウダーを混ぜ合わせ、2で冷ました薄力粉をふるいながら加えます。その後3のラードと粉砂糖の混合物に加え、よく混ぜます。
- カードで混ぜつつ、まとまりが出るまで混ぜ続けます。初めは粉っぽい状態から始まりますが、手で押さえつつ混ぜるとまとまります。
- まとまったらラップで包み、20~30分室温で休ませます。
- 休ませた生地を厚さ1㎝に伸ばし、直径3.5㎝の抜型で形を整えます。オーブン用の紙を敷いた天板に、崩れないように並べます。
- 170℃に予熱したオーブンで約20分焼きます。焼き終わったら粉砂糖を振りかけ、熱いうちに崩れないよう注意しながらそのまま冷まします。
保存と召し上がり方
- 完成したポロボロンは密閉容器に入れて保存します。5日以内に召し上がることをおすすめします。
ポルボロンの由来
粉やちり、ほこりを意味する「polvo」がその名前の由来になります。口に入れるととろけるその口当たりが、その名の由来になっているのですね。意外と幸せやおまじない要素がなくてちょっとがっかり…。
ちなみにスペイン領だったことがあるニカアグラではもっとクッキーみたいな硬いせんべいみたいなもので、レシピにも卵が入っていました。
ポルボロンは7世紀のペルシャのお菓子が起源になっているそうで、スペインのアンダルシア地方が発祥の地です。ラードを使うのは「豚を余すことなく使う」スペインでは普通なことなのだそうで、マヨルカ島の伝統的なパン「エンサイマーダ」もラードと生地を何層にも重ねた非常に美味しいパンです。
ポルボロンのおまじないのやり方
ポルボロンのおまじないの仕方はとても簡単!
口に入れて崩れて溶ける前に「ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン」と三回唱えるだけ!これで幸せが訪れると言われています。
また、「ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン」と溶ける前に三回唱えながら願い事を念じると願いが叶うそうです!
ポルボロンは非常に崩れやすいお菓子…正直、手に取るだけで崩れることも…。本場スペインでは先に手で固めてから口に入れる人もいるそうです。
落雁的なこの食感、形が崩れると同時に溶けます。頑張って唱えてください!うまいことこのおまじないを成功させるコツは、下の方より上顎の方にお菓子を貼り付けて「ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン」と唱えることでしょうか。舌の上におくと唱えるのが難しいです。
ポルボロンを売っているお店
スペインでもポルボロンを自分で手作りする手作りすることはあまりなく、お店で買っているのだそうです。そこで、売ってるお店を一覧にしてみました。
- Mallorca/マヨルカ(二子玉川ライズ)
- 成城アルプス
- レピドール(二子玉川高島屋地下)
- 五島軒(函館)
- 浦田甘陽堂(金沢)
- 志摩スペイン村
探せばもっともっとありそう!お近くのケーキ屋さんでもあったら教えてくださいね!
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